マリウポリ 製鉄所から女性や子供など50人避難
ウクライナ政府は6日、多くの民間人が取り残されている南東部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所から女性や子供など50人が避難したと明らかにしました。
マリウポリのアゾフスタリ製鉄所はロシア軍に包囲され、およそ200人の民間人が取り残されているとみられています。
ウクライナの副首相は6日、この製鉄所から女性や子供など合わせて50人が避難したと明らかにしました。避難の試みは7日も続くとしています。
ただマリウポリの地元当局は6日、民間人を避難させるため製鉄所に向かっていた車が攻撃され戦闘員1人が死亡したと明らかにしていて緊迫した状態が続いています。
イギリス国防省はアゾフスタリ製鉄所について、ロシア軍が9日の「戦勝記念日」までに陥落を目指していると分析していて、残る民間人への被害拡大も懸念されています。
こうした中、G7=先進7か国の首脳とウクライナのゼレンスキー大統領が8日にオンライン会談を行う予定です。
ロシアの「戦勝記念日」を前に西側諸国とウクライナの結束を示す狙いがあるとみられます。
また、国連の安全保障理事会は6日、ウクライナの平和と安全の維持について重大な懸念を表明する議長声明を採択しました。
採択にはロシア含め全理事国の同意が必要で、ウクライナへの軍事侵攻が始まって以来、安保理が一致した見解を出すのは初めてとなります。
声明ではさらに、「平和的解決を探求する国連事務総長の努力に強い支持を表明する」と明記されています。