アメリカのトランプ大統領は２６日、連邦最高裁の判事に保守派の女性、バレット氏を指名しました。今後、議会で承認されれば、最高裁の判断は保守派に大きく傾く見通しです。

トランプ大統領「最も賢く、才能あふれる法律家の１人を最高裁判事に指名できることを誇りに思う」

連邦最高裁判事に指名、バレット氏「私は能力の限り責任を果たすことを誓う」

トランプ大統領は、今月亡くなったリベラル派の連邦最高裁判事の後任として、保守派の４８歳、バレット氏を指名しました。議会で承認されれば最高裁判事は９人中６人が保守派となり、アメリカ世論を二分する人工妊娠中絶や銃規制、移民の受け入れなどの問題では、今後、否定的な司法判断が示される可能性が高まりました。

また、トランプ大統領は、バレット氏の議会上院での承認を１１月の大統領選の前に行う意向で、支持基盤の保守層の支持固めを狙うほか、選挙結果をめぐり、連邦最高裁で争う場合に備えているとの見方が出ています。

こうした動きについて、民主党のバイデン氏は、「最高裁の決定は、国民の暮らしに影響する」として、議会での承認は、国民が次の大統領と上院議員を選ぶ１１月の選挙の後に先送りすべきとの声明を出しました。