逮捕の親子「ひどい状況に…」ゴーン容疑者
日産自動車の元会長カルロス・ゴーン容疑者が10日、自身の逃亡を手助けしたとしてアメリカで逮捕された親子2人について、「日本に身柄が渡されれば、私以上にひどい状況に置かれる」などとする文書を裁判所に送っていたことがわかりました。
元特殊部隊員のマイケル・テイラー容疑者とその息子は、ゴーン容疑者の国外逃亡を手助けしたとして逮捕され、日本への身柄引き渡しが決まりましたが、弁護団が裁判所に人身保護を求める緊急請求を出したため、その審理が続いています。
こうした中、ゴーン容疑者は10日、弁護団を通じて裁判所に文書を送り、「精神的拷問、脅迫といった日本の司法制度を経験した」「5か月間、休みもなく昼夜を問わず尋問された」などと述べ、日本の司法による人権侵害を訴えました。
その上で、「親子2人の身柄が日本に渡されれば、私と同じか、それ以上にひどい状況に置かれるだろう」と主張しています。
裁判所はこうした主張を退ける可能性が高いとみられていますが、弁護団は上訴する方針を示していて、身柄の引き渡しにはまだ時間がかかりそうです。