アメリカの権威ある文学賞「全米図書賞」が１８日発表され、翻訳文学部門で柳美里さんの作品が選ばれました。

全米図書賞の翻訳文学部門を受賞したのは、芥川賞作家・柳美里さんの「ＪＲ上野駅公園口」です。東京オリンピックが開催された１９６４年の前の年に、福島県南相馬市から東京に出稼ぎに来た男性の生涯を描いた作品です。

柳美里さん「福島県南相馬市の住民たちとこの喜びを分かち合いたい」

自身も南相馬市に住む柳美里さんは、受賞についてこのように述べ、「この受賞は地震と津波と原発事故で苦難の道を歩んでいる南相馬の人々のものだ」としています。

翻訳文学部門は、２年前に同じく芥川賞作家の多和田葉子さんが受賞しています。