「人間ならこんなことはできない」侵攻4か月…ウクライナの人たちの思いは?
ロシア軍による激しい砲撃が続くウクライナ。軍事侵攻から24日で4か月です。犠牲となった市民は少なくとも4600人。今、ウクライナの人たちはどのような思いを抱えているのか。首都・キーウから末岡寛雄記者の報告です。
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教会などが立ち並ぶキーウ市内中心部の広場に来ています。金曜の夕方ということもあり、多くの人が集まっているのですが、ここには侵攻で破壊されたロシア軍の戦車などが展示されています。
スマホで写真を撮っていた人に話を聞いたのですが、「自分たちの町を壊した車両を見ると、心の中で涙が出る」「人間ならこんなことはできない」とロシアに対しての怒りを口にしていました。
――Q.市民の暮らしはどうなっていますか?
中心部の独立広場ではカフェが再開し、にぎわっている場所もありました。ただ、その一角では戦闘で亡くなった人の名前などが書かれた旗が並べられています。この日も新たに旗が追加され、犠牲者が増え続けていることを実感しました。
取材で出会った恋人を亡くした人や地雷と隣り合わせで住む人。仮設住宅での暮らしを余儀なくされている人は、侵攻開始から4か月たちますが、誰もが先の見通しが全く立たず、一番ほしいのは「平和」だと口をそろえます。
ウクライナ東部では依然、激しい攻撃が続いていて、これまでに4600人以上の市民が亡くなっています。侵攻長期化により、物価高や食料不足など影響は世界中に広がっていますが、戦闘が終結する見通しはまったく立っていません。