平和賞決定の露団体「ロシアにも戦争に反対して戦っている人がいる」
今年のノーベル平和賞に、ロシアとウクライナそれぞれの人権団体と、ベラルーシの人権活動家が選ばれました。権力を批判し、市民の人権を守る活動が評価されました。
ノーベル平和賞に選ばれた一つ、ロシアの人権団体「メモリアル」は、長年ロシアの政治的な抑圧を記録し、プーチン政権も批判してきました。
ロシアの人権団体『メモリアル』幹部「私たちが賞を受けるのは、世界が団結している証拠です。ロシアにも戦争に反対して戦っている人がいることを証明しています」
また、ウクライナの人権団体「市民自由センター」は、ロシア軍による拉致や市民虐殺について記録する活動が戦争犯罪を罰するための先駆けになっていると評価されました。
そして、ロシアと協力関係にあるベラルーシからは、民主化運動を率いてきた人権活動家のアレス・ビアリアツキ氏が選ばれました。現在は刑務所に収監中の身です。
3者についてノルウェーのノーベル委員会は、「戦争犯罪、人権侵害や権力の横暴を記録するため、特筆すべき努力をした」としています。
ウクライナを侵攻するプーチン政権に厳しい視線が集まる中、市民の基本的な権利の大切さを強調する内容となりましたが、ロイター通信は、「多くの人がプーチン大統領らへの非難として受け取り、ここ数十年で最も政治的な論争になるだろう」とも分析しています。