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検事総長職務復帰 文大統領“混乱”を謝罪

2020年12月25日 20:02

韓国の文在寅大統領は自らが承認した検察トップ・検事総長への停職の懲戒処分を事実上、裁判所が覆したことについて、「国民に混乱を招いた」と謝罪しました。

韓国の尹錫悦検事総長をめぐっては先週、停職2か月の懲戒処分を文大統領が承認しましたが、24日夜、行政裁判所が処分の執行停止を認めました。

この判断を受けて尹総長は25日、最高検察庁に登庁し、職務に復帰しました。

一方、韓国大統領府によりますと25日、文大統領は「裁判所の決定を尊重する」との考えを示しました。その上で「結果的に国民に混乱を招くことになり、人事権者として謝罪する」と詫びました。

ただ、検察に対しては「公正で節制された検察権の行使を省みる契機になるよう期待する」とクギを刺しています。

文政権としては謝罪によって早期に混乱を収拾させ、引き続き、検察改革を進めたい考えですが、対立の構図はそのまま残る形になり世論のさらなる離反を招く可能性もあります。