戦うために結婚…若者たちの選択 ウクライナ侵攻2年
ウクライナでは、この戦争がきっかけで出会った夫婦もいます。侵攻2年の思いを取材しました。
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先週、私たちが出会ったのは、新婚夫婦のオレクサンドルさんとマリヤさん。オレクサンドルさんは現役の軍人で、マリヤさんとの出会いのきっかけは、ロシアによる軍事侵攻でした。
侵攻開始後の2022年4月、北部・ジトーミル州の村にオレクサンドルさんの部隊が配置され、そこに暮らすマリヤさんが料理を差し入れたといいます。
オレクサンドルさん「初めて会話したのに、ずっと前から知っているような感覚でした」
マリヤさん「誰かも知らなかったけど、彼の笑顔を見たとき感動したんです」
交際に発展し、去年8月に結婚。戦地で命をかけるためにも、必要な決断だったといいます。
オレクサンドルさん「帰りを待つ人がいれば、戦地に向かうことも楽になる」
マリヤさんは、夫を戦地に送り出すときには不安をおさえられないと話します。
マリヤさん「とてもつらい。帰ってこられるかどうかもわからないのだから」
この日、休暇を利用しキーウを訪れた2人が向かったのは、戦死した軍人を悼む旗が並ぶ独立広場です。
オレクサンドルさん「この旗を見ていると、知り合いで亡くなった人たちを思い出します」
オレクサンドルさんも、亡くなった戦友のために旗をたてました。この先、また戦地へ戻ることについては。
オレクサンドルさん「獣たち(ロシア軍)を食い止める。それが戦地に戻る唯一の理由だ。恐怖は非常に強い。しかし、この義務はそれを上回る」
マリヤさん「戦争がなく、夫がそばにいてくれて、子供の成長を見守ってくれる。そういう未来を本当に望んでいます」