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余裕のトランプ氏 “スーパーチューズデー”前に自宅で…こだわるのは「勝ち方」、その2つの理由

2024年3月5日 17:31
余裕のトランプ氏 “スーパーチューズデー”前に自宅で…こだわるのは「勝ち方」、その2つの理由

共和党の候補者レースでヘイリー元国連大使を圧倒するトランプ氏は、スーパーチューズデーを前にして、予備選が行われる州には行かずに、自宅で過ごす余裕を見せています。

通常の大統領選はスーパーチューズデーの勝敗が注目されますが、今回、トランプ氏は勝利をほぼ確実にしていることから、もはや勝敗ではなくその勝ち方にこだわっているんです。

勝ち方にこだわるとはどういうことかというと、トランプ氏はヘイリー氏にただ勝つのではなく圧勝し、強さを見せつけることにこだわっています。

理由は2つあります。

1つ目は、ヘイリー氏を早く撤退に追い込むこと。

トランプ氏は4つの刑事事件で起訴されるなど裁判と選挙戦が並行して進む異例の対応を迫られています。集めた政治資金の一部も裁判費用にあてざるをえず、2023年には、およそ5000万ドル=75億円ほどを、政治献金から自らの裁判費用にあてています。今月25日には不倫相手への口止め料を不正に処理した罪で起訴された事件の初公判が開かれる予定です。

ヘイリー氏を撤退させ早く予備選を終わらせることで選挙資金を確保したい、残しておきたいという狙いがあります。

そして2つ目の理由が、トランプ氏がすでに11月の大統領選の本選、バイデン大統領との対決に照準をあわせていることがあります。

現在、ヘイリー氏は、唯一の対抗馬として「反トランプ」の受け皿となっているため、ヘイリー氏の得票が共和党内の「反トランプ」をそのまま浮き彫りにします。今回、ヘイリー氏に投票した人は11月の本選でトランプ氏を支持しない可能性もあり、ヘイリー氏が善戦すればバイデン氏との本選に向けて不安要素となるため、なんとしても圧勝して抑え込みたいんです。

トランプ氏は4日、自宅でメディアのインタビューに応じ、「ヘイリー氏は党にとって非常にマイナスだ」「明日は全ての州で記録的な勝利となるだろう」などと強調しました。

トランプ氏にとっても、バイデン大統領との本選に向け「勝ち方にこだわる」大事な戦いとなっています。