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ミャンマー与党が声明 早期釈放を求める

2021年2月2日 18:19

クーデターが起きたミャンマーで2日、与党が声明を出し、軍が拘束しているアウン・サン・スー・チー国家顧問らの早期釈放を求めました。

スー・チー氏が率いる与党・国民民主連盟は、声明で、「今回のクーデターは国家と軍の歴史の汚点だ」などと厳しく批判。自宅に軟禁されているスー・チー氏や大統領らを、できるだけ早く釈放するよう要求しました。

一方、軍は国内の重要課題である、少数民族武装勢力との紛争を解決するため、和平委員会に新たなメンバーを任命。スー・チー政権でも難しかった、和平実現に積極的に取り組む姿勢をみせることで、クーデターの正当性をアピールしたいものとみられます。

上智大学ミャンマー近現代史・根本敬教授「(軍は)1年の間に、スー・チー政権時代に築き上げたものを壊していく。NLD(与党)が選挙に出られないようにする法律を作って、NLD(与党)抜きの総選挙の実施を考えている可能性が高い」

国民が反発を強めた場合、軍との衝突に発展することも懸念されるとしています。

一方、国連の安全保障理事会は、この問題への対応を協議するため、日本時間3日未明に非公開のオンライン会合を開くことを決めました。

議長を務めるイギリスの国連大使は、1日、「拘束された人たちの解放のためにあらゆる措置を検討したい」と述べました。しかし、中国などはクーデターへの非難を避けていて、安保理として、一致した対応をするのは難しい状況です。