金正恩氏 住宅着工式で演説「悲願の事業」
北朝鮮の金正恩総書記は、首都・平壌で23日に行われた住宅建設の着工式で演説し、「悲願の事業」などと強調しました。建設には軍隊が動員されます。
これは24日付の労働新聞が報じたものです。演説の中で金総書記は、今年1月の党大会で5年間で平壌に5万世帯の住宅を建設する計画を決定したことに触れ、「栄光の時代を歴史に記録する偉大な事業」などと意義を強調しました。
その上で「真っ先に信頼したのは党と人民に限りなく忠実な革命武力だ」として、建設には北朝鮮の軍隊を動員するとしています。
また、新型コロナウイルスを念頭に「防疫施設を抜かりなく整え防疫規定を徹底的に守る気風を確立する」と述べました。金総書記自らが演説することで、国民の士気を高める狙いがあるものとみられます。
一方、北朝鮮外務省の報道官は22日にEU(=ヨーロッパ連合)が人権侵害で北朝鮮の当局者らに制裁を科したことについて、「内政に干渉しようとする不純な政治的挑発だ」と反発しました。EU内の人権問題には目を向けずアメリカに追従するものだとして、このまま警告を無視すれば「想像外の悲惨な結果を免れない」と強調しました。