米予算教書 気候変動対策で1.5兆円増額
アメリカのバイデン大統領は9日、予算の編成方針となる予算教書の一部を公表しました。政権として力を入れる気候変動の対策費として、140億ドル、日本円で1兆5000億円あまりの増額を求めました。
予算教書は、大統領が議会に対して、予算の編成方針を示すもので、ことし10月以降の2022会計年度で、「裁量的経費」と呼ばれる一部を先行して公表し、議会に提示しました。
裁量的経費は、前年度比8.4%増の1兆5224億ドル、日本円でおよそ167兆円で、中でも国防費以外の予算は15.9%増の7694億ドル、一方で国防費は1.7%増の7530億ドルに留めています。
国防費以外では、気候変動の対策費として140億ドル、日本円で1兆5000億円あまりを増やすよう求めたほか、医療や教育予算にも力を入れ、新型コロナウイルス対策を進めるCDC=疾病対策センターには87億ドルと、過去20年間で最大の増額を求めました。
今回の予算教書の公表で、国防費の増大を求めたトランプ前政権からの方針転換が改めて鮮明になった形です。