ミャンマー軍「慎重に考慮」ASEAN合意
クーデターを起こしたミャンマー軍は27日、ASEAN(=東南アジア諸国連合)の首脳会議で合意された暴力の停止など5項目のうち、いくつかについては早期の実行には応じない考えを示唆しました。
24日に開かれたASEAN首脳会議には、ミャンマー軍のトップミン・アウン・フライン総司令官が出席し、議長声明に暴力の即時停止やすべての当事者による対話の開始、特使の派遣など5つの合意項目を盛り込みました。
この5項目のいくつかについてミャンマー軍は国営紙を通じて、「国内の状況が安定した時に、慎重に考慮する」と発表し、早期の実行には応じない考えを示唆しました。
また、ロイター通信によりますと、議長声明の草案段階で合意項目に入っていた「政治犯の解放」は、最終案で削除されたということです。アウン・サン・スー・チー氏らの拘束を続けるミャンマー軍に配慮したものとみられます。
ミャンマーでは依然として、軍の弾圧で市民の犠牲者が増え続けていて、事態が収束する兆しは見えません。