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北朝鮮“核活動継続”の見方~IAEA

2021年6月8日 8:52

IAEA(=国際原子力機関)は7日、北朝鮮が寧辺の核関連施設で、核兵器の原料となるプルトニウムを取り出す核活動を続けているとの見方を明らかにしました。

これは、7日から開かれているIAEA理事会の冒頭演説で、グロッシ事務局長が明らかにしたものです。

IAEAは今年3月に、寧辺の「放射化学研究所」で建物から蒸気が立ちのぼるなどの新たな動きを察知し、核兵器の原料にもなるプルトニウムの取り出し作業を再開した可能性を示唆していました。

北朝鮮は、2009年にIAEAの査察官を追放して以来、IAEAへの協力を拒否しているため、現地での確認はできていません。

しかし、IAEAは衛星写真などの分析で、この施設が継続的に蒸気を排出していることを確認し、一連の動きが使用済みの核燃料からプルトニウムを取り出す「再処理活動」と合致しているとの見方を強めました。

グロッシ事務局長は、国連の安全保障理事会決議の明らかな違反だとして「深刻な懸念」を改めて表明しました。また、今後も北朝鮮での査察再開に向けて準備を続けるとしています。