11月11日は中国「独身の日」 ゼロコロナ政策で拡大する“ネット通販”に日本企業も参戦
ゼロコロナ政策が続き、ネット通販の市場規模が拡大する中、この日に向けて日本企業もライブ販売に参戦しています。
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1が4つ並ぶ11月11日は、中国で「独身の日」と呼ばれ、ネット通販各社がこぞって大型セールを行う国民的なイベントです。去年のセール期間中、ネット大手アリババの取引総額は日本円で9兆5000億円を超えました。
今年のセールは、去年より期間が延長され、世界の29万以上のブランドが参加しています。
会社員(30代)
「ブーツでしょ、スカートでしょ、寝具用品に車用のアロマも!」
会社員の30代女性は、毎年、大量の商品を購入するといいます。
会社員(30代)
「今カートに入っているのは21点の商品、2万8000円くらいかな。ドウイン(中国版TikTok)のライブ販売を見て、必要なものだったら買っちゃうの。6万円から8万円分買う予定です」
実は、中国は厳しいゼロコロナ政策でロックダウンや海外渡航の制限が続き、ネット通販の市場規模が拡大しています。中でも若者に人気の中国版TikTokなど動画投稿アプリが行うネット通販が、急成長を遂げているのです。
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日本企業もライブ販売に参戦しています。
日用品大手の「サンスター」は、上海のスタジオでアジア担当の責任者が自ら出演しました。
サンスターグループ執行役員 吉見普さん
「ダージャー ワンシャンハオ(みなさん、こんばんは)きょうは皆様にお目にかかれて、非常にうれしく思います」
さらに、新潟県に本社を置くアウトドア用品メーカー「キャプテンスタッグ」も参戦。上海の公園でモデルを使って商品を撮影していました。
新型コロナウイルスの影響で、中国でもキャンプが大ブームになっています。「独身の日」のセールに向けて準備をしていたのです。
「その感じいいね! 最後はふたを閉めて、ロゴが見えるから」
こうして撮影した動画は、「独身の日」の前日に中国の動画投稿アプリにアップされました。
キャプテンスタッグ中国代理店 ローンチジャパン・小暮崇社長
「ドウイン(中国版TikTok)と呼ばれる動画配信サイトにいわゆる“映える”動画を配信することが大事。どんどん流行が変わっていきますので、それに合わせて我々もどんどん変わっていかないといけない」
変化のスピードが速い中国のネット通販の世界。14億人の巨大市場をめぐって、水面下では企業の熾烈(しれつ)な競争が繰り広げられています。