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金総書記やつれた…市民の声放送の狙いは?

2021年6月28日 19:34

北朝鮮の国営テレビで、金正恩総書記が「やつれた」と心配する市民のインタビューが放送されました。国営メディアが最高指導者の健康状態に触れるのは異例のことです。

朝鮮中央テレビは、最近、金正恩総書記が観覧した公演について、市民らの反応を伝える番組を先週放送し、その中の1人が、金総書記が「やつれた」と異例の言及をしました。

北朝鮮の市民「敬愛する総書記のやつれた姿を見たとき、人民は一番胸が痛かった」

金総書記については「痩せた」との見方が出ていましたが、今回、北朝鮮側が体重の減少を公式に認めた形です。

その狙いはどこにあるのか。専門家は―。

北朝鮮政治が専門 慶応義塾大学・礒崎敦仁教授「北朝鮮で最高指導者の健康問題を市民が自由に発言できない。意図的な放送ということになる。現時点ではまだ『やつれた』という一言にとどまっているので、金正恩国務委員長(総書記)の健康不安が深刻だと言っているよりも、金正恩国務委員長(総書記)に負担をかけないように国民が頑張らなくては、という方向にもっていくのではないか」