アメリカ・ウィスコンシン州で、まもなく共和党大会が始まる会場の前にはワシントン支局の山崎記者がいます。今、そちらはどんな様子ですか。

会場に入るために設けられたゲートでは、何重にも厳重な警備態勢が敷かれていて、金属探知機で荷物検査を待つ人の長い行列ができています。バイデン大統領が警備態勢の見直しを指示したこともあり、従来の党大会よりも警備が厳しくなっています。

4日間の日程で開かれる共和党大会では、トランプ氏が正式に大統領候補として指名されますが、今回は「異例づくし」となっています。というのも、党大会のスケジュールや事前に発表されるはずの副大統領候補もトランプ氏の意向で、まだ明らかになっていません。

始まる前に一切情報を出さず、様々なサプライズを繰り出すことでトランプ氏を「銃撃に屈しない、強いリーダー」として、より印象的に演出する狙いがあるとみられます。

――トランプ氏は共和党大会に姿を見せるのでしょうか。

トランプ氏は、すでに会場近くのホテルに来ているので、登場する可能性はあります。銃撃後、初めて公の場で話す注目を集める場になるだけに、サプライズでの登場を狙っているとみられます。

最終日には、トランプ氏が指名受諾演説を行います。アメリカメディアによりますと、事件を受け、トランプ氏は演説内容を全て書き直しているということです。

「この歴史的瞬間を生かし、国を一つにまとめたい」と話していて、国民に団結を呼びかける内容になる見通しです。

今回の銃撃事件を利用して、党大会でトランプ氏の下で結束するムードを高めるものとみられます。