クレムリンに無人機攻撃、一夜明けたモスクワの状況は? 大衆紙1面トップは1紙だけ、国営放送の扱いは30秒程度
モスクワ中心部にあるロシア大統領府「クレムリン」で3日に起きた無人機によるとされる攻撃について、ロシア側はテロ未遂事件として捜査を始めたと発表しました。一方、ロシアによる「自作自演」の可能性も指摘されています。一夜明けたモスクワはいま、どんな状況でしょうか?
ロシアは春の連休の谷間の平日で極めて平穏です。ロシアの大衆紙では、クレムリンという政治の中枢が攻撃を受けたにしては、1面トップで扱っていたのは、1紙だけでした。
4日朝のクレムリンの様子は、9日の「戦勝記念日」に向けた準備のため、現在「赤の広場」には立ち入れませんが、辺りには地方からモスクワ見物に来た人たちが見られました。
こうした中で、3日のドローン攻撃について、ロシアはウクライナによるものと断定しましたが、その根拠や方法については、現時点でも説明していません。ネットメディアによると、ドローンの飛来時間はモスクワ時間午前2時半でしたが、大統領府が発表したのは、その12時間後でした。
また、その3時間後の国営放送でのニュースの扱いは、外国メディアの報道を伝えるだけの30秒程度の短いものでした。
ペスコフ大統領報道官は、9日の戦勝記念日のパレードは予定通りに行うと明言していて、4日夜は夜間リハーサルが行われることになっています。ただ、去年と違うのは、パレードの参加人数などが、いまだに発表されていないことです。
ウクライナによる反転攻勢が近いとされる中、緊張の中で迎える「戦勝記念日」となりそうです。