台湾“対中窓口機関”前理事長の勾留を決定 頼政権の対中政策へ影響懸念
台湾の裁判所は、収賄の疑いで捜査を受けていた与党・民進党の中国との窓口機関の前理事長について、勾留を決定しました。頼清徳政権の対中政策への影響が懸念されています。
台湾メディアによりますと、勾留と接見禁止が決定したのは与党・民進党政権で、中国との窓口機関「海峽交流基金会」の理事長を務めていた鄭文燦氏です。
鄭氏は桃園市長だった2017年に、市内の土地開発をめぐり関係者からおよそ2500万円の賄賂を受け取った疑いが持たれています。鄭氏は6日に逮捕されたものの検察の勾留請求を地裁が退けたため保釈金を納め釈放されていましたが、検察側が不服として高裁に抗告を申し立てていました。
鄭氏は蔡英文前政権で副首相にあたる行政副院長も務め、将来の総統候補とも目されていました。また、中国と距離を置く民進党内でも数少ない「知中派」として知られ、中国との関係改善への貢献が期待されていましたが、事件を受け、対中窓口機関のトップを辞任しています。