中国当局、海外渡航歴ある感染者の“指定病院搬送”指示 派生型流入を警戒か
中国の衛生当局が一部の病院に、新型コロナウイルスの感染者で7日以内に海外渡航歴がある場合、指定の病院に搬送するよう指示したことがわかりました。派生型の流入による新たな感染の波を警戒しているとみられます。
上海の病院に勤める日本人医師によりますと、13日夜、衛生当局から、7日以内の海外渡航歴があるコロナ感染者は特定の発熱指定病院に搬送するよう文書で通達があったということです。医師は、アメリカで感染が拡大しているオミクロン株の派生型「XBB.1.5」がすでに中国国内で広がっている可能性も指摘しています。
上海の病院で勤務する友成暁子医師「海外からの陽性者を囲い込んで、特定の所で監視しながらしっかりと治療していく。野に放たれないでしっかり囲い込んでいく意図があると思う」
中国政府は8日の会見で、国内で「XBB」の感染が16例確認されたとしていて、 感染のさらなる広がりに警戒を強めているとみられます。
一方、中国当局が新たに新型コロナによる死者の数が6万人近くにのぼったと明らかにしたことを受け、WHO(=世界保健機関)が14日、声明を出し、発表を歓迎するとしつつ、今後も詳細な情報を共有していくよう求めました。