日テレNEWS
国際
2021年7月6日 20:07

ロシア選手団のシューズ「北斎」モチーフに

ロシア選手団のシューズ「北斎」モチーフに

ロシアオリンピック委員会によりますと、東京オリンピック・パラリンピックに出場するロシアの選手は335人の予定です。在日ロシア大使館の唯一のオリンピック担当のガヴリーロフ二等書記官が取材に応じ、開催を前に、不安と期待の気持ちを語りました。

■五輪シューズは葛飾北斎の“波”をモチーフに

ロシアは組織的なドーピング問題で、国としての参加が認められず、潔白が証明された選手のみが個人資格で出場します。ロシア国旗の掲揚や国歌斉唱なども禁じられていますが、ユニホームに国旗の色の使用や国名が入ることは認められています。

ガヴリーロフさんは、「実は、今回のユニホームは、ロシアと日本のモチーフを融合させたもので、特にスニーカーのソールのラインは、浮世絵師葛飾北斎の『神奈川沖浪裏』にインスピレーションを得たものだ」と話し、スニーカーの写真を見せてくれました。

「神奈川沖浪裏」は、北斎が手がけた「富嶽三十六景」の一つ。ダイナミックな大波に翻弄(ほんろう)される人々の向こうに小さく富士山が見える構図で、「大きな波」という意味のロシア語に訳され、日本の代表作品としてロシアの人々に広く愛されているといいます。

■歓迎会も観光もなし、競技を終えたらすぐに帰国の予定

ガヴリーロフさんは、東京にあるロシア大使館の領事部で6年間勤務していましたが、今年に入ってから東京五輪に関する諸業務を担当することになったそうです。

モスクワ言語大学の日本語専攻だったガヴリーロフさんは、「東京五輪の担当になったのは、とても嬉しかった」と語る一方、「選手団は外部との接触を避ける『バブル方式』を取っていて、制限がありすぎて、どういうふうに選手村に行けるかもまだ分からない」と話し、不安と戸惑いを隠せない様子です。

当初、予定していた日本での歓迎会や観光などを取りやめ、選手たちが競技を終えたら、直ちに帰国する予定だといいます。現在、選手団の事前合宿の多くは、日本国内ではなく、日本に近いウラジオストクで行っているということです。ロシアオリンピック委員会によりますと、6月末の東京五輪に出場する選手の接種率は50%だということです。

ロシア大使館のガヴリーロフさんは、「オリンピックで選手たちが競技の最高の成績を収められるように支援するとともに、コロナ感染対策も徹底したい」と語りました。

写真提供:ロシア大使館
葛飾北斎「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」(アダチ伝統木版画技術保存財団)