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米韓軍事演習「南北関係を曇らせる」与正氏

2021年8月1日 23:43

北朝鮮の金正恩総書記の妹・与正氏は、近く予定されているアメリカと韓国の合同軍事演習について、「南北関係を曇らせる」と述べ、韓国側をけん制しました。

与正氏は1日、国営メディアを通じた談話で、例年8月に実施される米韓の合同軍事演習について、「信頼回復の歩みを再び踏み出すことを願う南北首脳の意志を著しく毀損(きそん)し、南北関係の前途をより一層曇らせる」と強調しました。

その上で、「敵対的な戦争演習を行うか、大きな英断を下すのか、鋭意注視する」と韓国側をけん制しました。

また、南北の通信連絡線の再開をきっかけに、韓国側で首脳会談の可能性まで取り沙汰されていることについて、「時期尚早で、軽率な判断だ」と批判。通信連絡線は「断絶したものを物理的に再び連結させただけだ」と関係修復に強い意欲を見せる韓国側にクギを刺しました。

北朝鮮としては、南北対話の進展のためには合同軍事演習の中止が必要との考えを強調した形で、文在寅政権は難しい判断を迫られることになります。