タリバンがアフガン首都進攻 勝利宣言
アフガニスタンの反政府勢力・タリバンは15日、首都・カブールの主要施設を掌握し、勝利宣言を行いました。ガニ大統領は国外脱出し、政権は事実上崩壊しました。
中東の衛星テレビ局・アルジャジーラは15日、タリバンの戦闘員がカブールの大統領宮殿を占拠したとする映像を公開しました。タリバン幹部はビデオ声明で「大きな勝利を祝いたい」として、勝利を宣言しました。AP通信は、タリバンが近く、「アフガニスタン・イスラム首長国」の樹立を宣言する見通しだと報じています。
一方、ガニ大統領は国外に脱出し、タリバンが政権を掌握したことを認めました。ガニ政権は事実上崩壊し、カブールの空港には国外に逃れようと大勢の人が集まっています。
アメリカはカブールにある大使館の職員らの退避を進めていて、国防総省関係者によりますと、15日に少なくとも500人が国外に退避しました。待避を支援するため、さらに兵士1000人を追加派遣するということです。日本政府も、現地の大使館員を国外に退避させる方向で調整しています。
事態の悪化を受けて、国連のグテーレス事務総長は、タリバンを含むすべての当事者に対し、“最大限の自制”を求めました。