米8月雇用 就業者23万人増…予想下回る
アメリカの8月の雇用統計は、就業者数の増加が23万人あまりにとどまり、市場予想を大幅に下回りました。新型コロナウイルスのデルタ株の拡大が影響したとみられます。
アメリカ労働省が3日に発表した雇用統計で、農業部門以外の就業者数は23万5000人の増加にとどまりました。70万人程度の増加としていた市場予想を大幅に下回っています。
分野別では「小売り」が3万人近く減少し、「接客・レジャー」は横ばいとなっています。
市場関係者は「デルタ株の拡大で子どもの感染が広がっており、親の就業に影響を与えたことが要因のひとつ」としています。
失業率は前の月から0.2ポイント改善し、5.4パーセントでした。FRB(=連邦準備制度理事会)のパウエル議長は、量的緩和の縮小を年内に始めることが適切としていますが、今後、雇用の回復状況を慎重に見極めながら、金融緩和政策の段階的な引き締めを進めることになります。