処理水めぐり日韓対立 IAEA年次総会
IAEA(=国際原子力機関)の年次総会で21日、福島第一原発の処理水の扱いをめぐり、日本の方針に韓国が異議をとなえ、議論の応酬となりました。年次総会での日韓の対立は3年連続です。
21日の総会で韓国は、日本が福島第一原発の処理水を2年後をめどに海に放出する方針を示したことについて、「海洋汚染につながる可能性がある」と非難しました。その上で「韓国は一貫して反対してきたにもかかわらず、日本は十分な協議をせずに方針を決めた」などとして、日本に見直しを求めました。
これに対し、日本側は「国際基準を満たさない処理水を放出することは決してなく、さまざまな機会をつくり説明してきた」と反論しました。
処理水の海洋放出については、日本とIAEAの間で、韓国の専門家も参加する調査団が安全性を確認することで合意していますが、韓国側は「近隣国との協議が不十分で、誠実で意味のある話し合いが必要」などと訴えました。
日本と韓国は3年連続で処理水をめぐる応酬を繰り返していて、議論は平行線をたどっています。