韓国 来月から3回目のワクチン接種開始へ
韓国政府は、来月から、3回目のワクチン接種を始めると発表しました。およそ5か月後に迫った大統領選挙の予備選挙に向けて、オンライン集会が行われる一方で、支持者が密集する場面もありました。海外でのコロナをめぐる最新の動きです。
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■韓国 来月から3回目のワクチン接種を始めると発表
(韓国感染者 30万3553人
死者 2456人
※韓国・保健当局 27日時点)
30万人以上が感染した韓国。およそ5か月後に迫った大統領選挙に向け、与党の候補者を選ぶ予備選挙が行われています。
25日、光州の会場では、与党の大統領候補による合同演説会が行われていますが、支持者は入れておらず、オンラインで配信されています。
感染対策が行われるなか、会場の外はというと、多くの支持者らの姿が。人と人の距離が近く、かなり密な状態になっていました。
先週、新規感染者が、初めて3000人を超えるなど感染拡大が続く韓国。韓国政府は27日、3回目のワクチン接種、いわゆる「ブースター接種」を来月から始めると発表しました。
保健当局「免疫低下者、60歳以上の高齢者、医療従事者など感染リスクが高い人たちに追加接種を実施して、コロナからの保護を強化します」
韓国の保健当局によりますと、医療従事者を対象に来月12日からスタートし、25日からは一般の60歳以上にも拡大。接種完了後、6か月が経過している人が対象となります。
保健当局は接種を完了していても感染する、いわゆる「ブレイクスルー感染」が増加していることや、インド由来のデルタ株の拡散に対応するためだとしています。
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■イギリス 世界初のワクチン接種者も“ブースター接種”
(イギリス感染者 770万 358人
死者 13万6529人
※米ジョンズ・ホプキンス大 27日午後5時時点)
「ブースター接種」はイギリスでも。冬の感染再拡大を警戒し16日から行われています。こうしたなか、24日、ワクチン接種会場で看護師の出迎えを受ける女性が…。
マーガレット・キーナンさん91歳。実は彼女、去年12月に世界で初めて新型コロナウイルスのワクチンを接種した人物。この日、3回目のワクチンを受けにきていたのです。
マーガレット・キーナンさん(91)「ワクチンを接種すると自分や他の人を助けることができるので、とても幸せに感じると思います」
イギリスでの「ブースター接種」は、医療従事者のほか、50代以上や基礎疾患がある人など、およそ3000万人が対象となっています。
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■中国 防護服姿のボランティア 自主隔離者向けに“物資”
(中国感染者 9万6050人
死者 4636人
※中国・衛生当局 27日)
感染を抑え込んでいるとしている中国。黒竜江省の主要都市であるハルビン市では、荷物を消毒して、防護服に身を包んだ人たちが仕分けしていきます。何をしているのかというと…。
地区の担当者「この地区では1667人が自宅で自主隔離をしています。1日平均1000個以上の荷物を配送しています」
地元メディアによりますと、ハルビン市で先週、新型コロナの感染者が1人確認されたため、およそ1600人が自主隔離することに。ボランティアが、自宅隔離する住民に必要な物資を届けているといいます。
また同じハルビン市の別の地区でも感染防止の取り組みが。住宅街に長い行列をつくり人々が待っているのは、「PCR検査」です。こちらの地区では他の地域へ感染を広げないため、全住民およそ8万人を対象にPCR検査を実施したということです。
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■南アフリカ 7つの駅に2週間ずつ“ワクチン列車”
(南アフリカ感染者 289万6943人
死者 8万7052人
※米ジョンズ・ホプキンス大 27日午後5時時点)
290万人近くが感染した南アフリカ。停車する列車に乗り込む男性。進んでいくと、車内にいたのは看護師です。実はこれ、列車の中で接種を受けられる「ワクチン列車」。
ワクチンを接種する人「自分と家族を守るためにワクチン接種にきました」
会場が遠方にあるため、接種できないなどの課題があった南アフリカ。この「ワクチン列車」では7つの駅をめぐり、それぞれ2週間ほど滞在するといいます。
ワクチン列車の管理者「この列車の使命は、短期間で多くの人にワクチン接種をしてもらうことです」
これまでに、およそ1000人が接種したということです。
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世界では2億3100万人以上が感染、470万人以上が死亡しています。
(世界感染者 2億3185万7764人
死者 474万8539人
※米ジョンズ・ホプキンス大 27日午後5時)