米バイデン大統領“気候変動”で中露に不満
アメリカのバイデン大統領は31日、イタリアでのG20サミット終了後に会見し、気候変動対策をめぐる議論で譲歩しなかった中国やロシアの対応に不満を示しました。
バイデン大統領「中国やロシアは、気候変動に対処する観点から目立たなかった。人々が落胆するのも、もっともだ」
G20サミットでは、温室効果ガスの排出を「実質ゼロ」とする期限について、アメリカやイギリスなどが首脳宣言に「2050年」と明記するよう主張しました。一方で、中国やロシアは「2060年」からの前倒しを譲らず、「今世紀半ばごろ」との表現に落ち着きました。これについて、バイデン大統領は不満を示した形です。
一方、大統領は、ガソリン価格の高騰をめぐり「サウジアラビアが取り組んでいないことにも焦点を当て続けなければならない」と述べ、価格安定に向け、サウジアラビアなどの産油国に増産を求めました。
記者から「温室効果ガスの排出削減と原油の増産は、矛盾するのでは」と問われると、「一晩で再生可能エネルギーに移行するとの考えは、合理的ではない」と反論。一般家庭への打撃も考慮すべきだと主張しました。