中国“ゼロコロナ”撤廃から1年 経済の低迷、今も残る傷あと
新型コロナウイルスを徹底的に封じ込める、中国のいわゆる「ゼロコロナ政策」が撤廃されてから、7日で1年となります。しかし、3年にわたり人々に厳しい行動制限を課したゼロコロナは、経済の低迷など、1年たった今も様々な傷あとを残しています。
廃虚化した北京のショッピングモール。ゼロコロナ期間中、空き店舗ばかりの状況で放置されてきましたが、現在も復活できていません。経済は今も先行き不透明です。こうした中、将来に希望が持てなくなったとして、中国を離れる若者も相次いでいます。
去年夏に日本に来た李さんもその一人。ゼロコロナの下で、およそ2年半通っていた大学の敷地から、ほとんど外出を許されませんでした。
李さん(仮名)
「同級生と一緒に外出するのが私はとても楽しかった。“ゼロコロナ政策”で日常生活は奪われた」
そして、SNSの検閲など、自由の制限はゼロコロナ撤廃後もさらに厳しくなったと感じているといいます。
李さん(仮名)
「生活に自由な空間も選択肢もないので希望がない。多くの若者がそう思っている」
中国を離れ、海外を目指す若者の動きは続きそうです。