中国・習主席 「強国」12回、台湾統一に強い意欲…15分でさらりと終えた演説ににじむ“自信”
中国の習近平国家主席は全人代(=全国人民代表大会)の閉幕にあわせて演説し、台湾統一への強い意欲を見せました。
習近平国家主席「強国建設と民族復興に向けて、我々の世代がしかるべき貢献を果たさなければならない」
むこう5年の政権運営について語った今回の演説で、習主席が繰り返した言葉が「強国」です。5年前に国家主席に再任した際に比べて大幅に増え、今回は12回。この他にもハイテクの国産化を急ぐことや台湾統一への強い決意を表明するなど、アメリカへの対抗心もあらわにしました。強国建設の目標を改めて強調し、そのために党と自らへの忠誠を求める狙いがあります。
また、3期目の体制を固めたことで自信をにじませているような場面も見られました。5年前にはおよそ45分間だった演説が、今回は15分でさらりと終えた形です。
記者「余裕の表情に見えます。笑みを浮かべ会場を後にしますね」
自身に近い幹部を次々と起用し、まさに“やりやすい”体制を作った習主席。しかし、ブレーキ役が姿を消す中で慎重な政策判断ができるのか、危うさもはらんでいます。