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ハマス戦闘員が音楽イベントに――若者ら260人が犠牲に 「奇襲」「民間人の人質」「SNS」…イスラエルに異例な大規模攻撃

2023年10月10日 10:32
ハマス戦闘員が音楽イベントに――若者ら260人が犠牲に 「奇襲」「民間人の人質」「SNS」…イスラエルに異例な大規模攻撃

イスラム組織「ハマス」が実効支配するパレスチナ自治区「ガザ地区」の情勢が緊迫しています。ハマスによる2000発以上のロケット弾攻撃を受け、イスラエルが報復。双方の死者は1200人を超えています。ハマスは今回、異例な3つの動きを見せています。

■中継で…イスラエルの報復のミサイル

カタール衛星放送局の放送。キャスターがリポーターに「今分かる状況をリポートできますか?」と呼びかけています。パレスチナ自治区「ガザ地区」の状況を生中継で伝えようと、中継先の映像に切り替わった瞬間、建物の屋上で爆発が起きました。

キャスターは「避難してください。もし安全な状況なら、何が起きたのか説明してください」と言いました。リポーターは「大丈夫です。パレスチナタワーへのミサイル攻撃です」と、息を切らしながら話しました。

建物に着弾したのは、イスラエルによる報復のミサイルです。

■2000発超のロケット弾攻撃が引き金

パレスチナ自治区のガザ地区は、イスラム組織「ハマス」が実効支配している地域です。イスラエルとは激しく対立しています。

ロイター通信などによると、今回の報復攻撃のきっかけとなったのは、7日にハマスがイスラエルに向けて放った2000発以上のロケット弾などによる攻撃です。

街の至る所で火の手が上がり、爆発音が鳴り響きました。これにイスラエルが報復し、ガザ地区への攻撃を開始しました。

応酬は今も続き、双方の攻撃による死者は合わせて1200人以上に上っています。

■音楽イベントで…パラグライダー部隊か

ハマスによる攻撃は度々行われてきましたが、今回は異例な動きが大きく3つありました。1つ目は奇襲攻撃です。ハマスは、パラグライダーで滑空する戦闘員の様子を公開しました。

ガザ地区の近くで行われていた音楽イベントの映像では、上空から黒い物体が落下してきているように見えます。ハマスのパラグライダー部隊だったのでしょうか。

この後、この場所はハマスの戦闘員に襲撃されました。多くの若者が犠牲になり、260人以上の遺体が見つかったということです。

さらに、イスラエルがこれまで攻撃を防いできた防空システム「アイアンドーム」についても7日、ハマスが放ったロケット弾はこれをかいくぐり、街に着弾してしまいました。

■ハマスなどによる人質は130人か

異例な点の2つ目は、民間人を人質にしたことです。ある映像では、女性が手を縛られ、車の荷台に乗せられていました。ハマスの戦闘員に引きずられ、今度は後部座席に乗せられていきました。

イスラエルのメディアは、ハマスと別の武装組織が約130人を人質に取ったと主張していると伝えています。

3つ目は、SNSで行動を公開することです。ハマスのSNSでは、民間人を攻撃する様子や、遺体を傷つける様子など、残酷な行為を公開しています。異例づくしの大規模攻撃となっています。

■観光していた日本人が語る…街の様子

観光でイスラエルを訪れていた日本人男性(29)に9日、話を聞きました。男性は「楽しく旅行していたのに、突然戦争みたいなことが起こるっていう。そんなこと本当にあるんだなって」と振り返ります。

5日からイスラエルに入り、死海や宗教施設などを観光していましたが、7日、穏やかな様子は一変。街中にサイレンの音が響き渡りました。

男性
「車がかなりのスピードで正面衝突したような、ドンって音が立て続けに鳴って…」

男性は地元の住民とともにシェルターへ避難。身の危険を感じ、行き先を問わず航空チケットを確保し、インドに無事避難できました。「本当に驚きと、あとは不安というところでありました。怖かったですね」

(10月9日『news zero』より)