空爆続くガザ地区、死者6400人以上に 燃料不足など12病院が運営停止も…
イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザ地区への地上侵攻が焦点となる中、イスラエルのネタニヤフ首相は、「地上侵攻を準備している」と明言しました。
ネタニヤフ首相は25日、声明を発表し、「すでに何千人ものテロリストを排除しているが、これは始まりに過ぎない。同時にガザ地区への地上侵攻も準備している」と述べました。侵攻の時期など詳細については明らかにせず、挙国一致内閣が中心となって全会一致で決定すると述べるにとどめました。また、人質の解放については、「あらゆる手段をつくす」と強調しました。
声明の発表直後に会見したアメリカのバイデン大統領は、イスラエルがハマスの攻撃に対する自衛権を持つと強調しつつも、「民間人を守るために全力を尽くすべきだ」と改めて求めました。「イスラエルとパレスチナは、いずれも安全、尊厳、平和を得るべきだ」とも強調しています。
こうした中、アメリカのウォール・ストリート・ジャーナルは25日、イスラエルがアメリカの要請により、地上侵攻を遅らせることに同意したと報じました。アメリカが中東地域に駐留する米軍を守るための防空システムを週内に配備するまで、待つよう要請したとしています。
一方、イスラエル軍は24日から25日にかけてもガザ地区への空爆を続けました。パレスチナ側の発表によると、ガザ地区のこれまでの死者は6400人以上にのぼっているということです。
ガザ地区では燃料不足も深刻化していて、ガザで活動する国連機関は、35の病院のうち12の病院は、燃料不足などですでに運営を停止しているということです。