米政権が露に追加の対抗措置 ミサイルに関する情報共有など停止
アメリカのバイデン政権は1日、ロシアが核軍縮を進めるための条約、新START(=新戦略兵器削減条約)の履行を停止したことに対する追加の対抗措置として、ミサイルに関する情報共有などをさらに停止すると発表しました。
新STARTは、アメリカとロシアの間で、戦略核弾頭や大陸間弾道ミサイルなどの数を制限することを定めた枠組みです。
国務省の発表によりますと、ロシアが条約に基づく義務の履行をしない状況が続いていることを受け、1日から新たに、核ミサイルや発射台などの最新状況の通知を停止します。
また、ICBM(=大陸間弾道ミサイル)やSLBM(=潜水艦発射弾道ミサイル)の発射の際に、電波信号をロシア側に提供しないこと、さらに、条約に基づく査察を行うロシアの査察官らのビザを取り消すことも明らかにしています。
国務省は、「対抗措置は国際法に完全に合致している」と強調し、ロシアが条約を遵守すれば対抗措置を撤回することをロシア側に伝えたとしています。