アメリカ大統領選挙に向けた与党・民主党の候補者選びが27日、ミシガン州で行われ、バイデン大統領が勝利を確実にしました。ただ、バイデン政権の中東情勢への対応に反発するアラブ系アメリカ人らが抗議の投票を呼びかけるなど、今後の選挙戦に向け不安を残す形となっています。

アメリカ大統領選挙に向けた民主党の候補者選びの予備選が27日、ミシガン州で行われ、バイデン大統領が勝利を確実にしました。

ミシガン州にはアラブ系アメリカ人が多く、アラブ系住民はバイデン政権がパレスチナ自治区ガザ地区に侵攻を続けるイスラエルを支援していることに反発しています。このため、抗議の意思を示そうとする団体が、予備選で「該当者なし」に票を投じるよう、呼びかけていました。NBCによりますと、日本時間の28日午後4時半現在、「該当者なし」は13.8％にのぼっています。

11月の大統領選では、ミシガン州は激戦が予想されていて、アメリカメディアは「バイデン氏は今回は勝てたが、この結果は警告のサインをもたらしている」などと報じています。

一方、同じ日に同じ州で行われた野党・共和党の予備選では、トランプ前大統領が勝利を確実にしました。これで6連勝となり、指名獲得に向け圧倒的な強さを見せつけました。

対抗馬のヘイリー元国連大使に対し撤退を求める圧力がさらに強まることになりますが、ヘイリー氏は選挙戦を続ける意向を示しています。ただ、資産家のコーク氏の政治団体が資金援助を打ちきると発表するなど、来月5日に各州の予備選が集中する「スーパーチューズデー」を前に、厳しい状況に追い込まれています。