中東のイランで行われた大統領選挙は、29日、開票結果が発表され、欧米に融和的な改革派のペゼシュキアン元保健相がリードしたものの、過半数の票を獲得できず、上位2名による決選投票が行われることとなりました。

イランの大統領選挙は、先月、ヘリコプター事故でライシ大統領が死亡したことを受け、28日に行われました。

イラン国営通信は29日、当局による開票結果を伝え、欧米に融和的な改革派のペゼシュキアン元保健相がおよそ1040万票を獲得しトップとなりました。

ただ、ペゼシュキアン氏の得票数が過半数に達しなかったため、ペゼシュキアン氏と、2位となった欧米と対立する保守強硬派のジャリリ元最高安全保障委員会事務局長による決選投票が行われることとなりました。一方、投票率は、40％を割り込み、今の政治体制が始まって以来最低となりました。

決選投票をめぐっては、ほかの2人の保守強硬派の候補者の得票数を合わせるとジャリリ氏がペゼシュキアン氏をリードする計算で逆転の可能性があります。

決選投票は、来月5日に行われる予定です。