北欧2か国、18日に同時にNATO加盟申請へ
ロシアのウクライナ侵攻を受け、北欧スウェーデンは、18日にフィンランドと同時にNATO(=北大西洋条約機構)への加盟を申請すると表明しました。
フィンランドのニーニスト大統領は17日、スウェーデンを訪問し、アンデション首相と会談しました。会談後、アンデション首相は、2か国で同時にNATOへの加盟申請を行うと表明しました。
スウェーデン・アンデション首相「スウェーデンとフィンランドは、プロセス全体を通じて協力していくことに賛同し、18日に共同でNATOに申請を行う。これは“強さ”へのメッセージであり、未来へ団結して立ち向かっていくという明確なシグナルだ」
ただ、NATO加盟には全ての加盟国の承認が必要で、トルコは、テロ組織に指定している国内のクルド人組織を2か国が「支援している」と主張し、「加盟を認めない」としています。
スウェーデンとフィンランドは、トルコとの直接交渉を始める方針で、協議の行方が焦点となります。
こうした中、アメリカ政府は、バイデン大統領が19日にアンデション首相とニーニスト大統領をホワイトハウスに招き、会談を行うと発表しました。NATOの加盟申請などについて協議するとしています。
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一方、ウクライナ軍が戦闘任務を終了したと発表した南東部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所をめぐり、ロイター通信は17日、負傷したウクライナの戦闘員を乗せたバスが、少なくとも7台、製鉄所を出発したと報じました。
ロシア国防省は、重傷の戦闘員およそ50人を含む265人が投降したと発表しています。
兵士らは親ロシア派勢力が支配する地域に移送され、ウクライナ側は、ロシア兵の捕虜と交換されることになるとしています。ただ、ロシアメディアは、ウクライナ兵をロシア側が尋問すると報じています。
また、ロシアメディアは、ロシアのルデンコ外務次官が17日、停戦協議が中断していることを明らかにしたと報じました。ウクライナ大統領府のポドリャク顧問も、協議が行われていないことを認めています。