ロシア「極超音速ミサイル」2日連続で使用発表
戦闘が激化するウクライナでは、20日も南東部マリウポリで400人が避難していたとされる美術学校が空爆されるなど、民間人への被害が拡大しています。
ウクライナの検察当局は20日、ロシア軍の攻撃で、これまでに子どもだけでも115人が犠牲になったと明らかにしました。
激戦地の南東部マリウポリでは20日、子どもや女性ら400人ほどが避難していた美術学校が空爆されたと地元当局が発表しました。
16日にも1300人ほどが避難していたとされる劇場が攻撃を受けるなど、避難施設への攻撃が相次いでいます。
一方、ロシア国防省は20日、迎撃が難しいとされる「極超音速ミサイル」などを使い、ウクライナ南部の燃料貯蔵基地を破壊したと発表しました。
ロシアが「極超音速ミサイル」の使用を発表するのは2日連続で、長距離爆撃による攻勢を強めています。
これについてアメリカのオースティン国防長官は、「勢いを取り戻そうとしているのだろう」と分析する一方、「極超音速ミサイルが戦況を大きく変えるとは思っていない」と強調しました。
こうした中、ウクライナのゼレンスキー大統領は20日、中東イスラエルの国会でオンラインで演説し、この中でロシアの行為をナチスドイツになぞらえて非難しました。
また、イスラエルが優れた防空システム「アイアンドーム」を所有していることに触れた上で、武器を提供するよう求めました。さらに、経済制裁などロシアへの圧力を強めるべきだと訴えました。
ゼレンスキー大統領は、これまでアメリカやイギリスなど西側各国の議会で支援を訴えていて、23日には日本の国会でも演説する予定です。