アメリカのペロシ下院議長の台湾訪問への報復として、中国軍は日本時間の4日午後、台湾を包囲するように設定された区域で異例の軍事演習を始めます。

演習は台湾を取り囲むように設定された6つの区域で、日本時間の4日午後1時から7日まで予定されています。

すでに中国軍は活動を活発化させていて、台湾メディアによりますと、3日だけで中国軍機27機が防空識別圏に進入しました。

また、台湾が実効支配する金門島に中国軍の無人機とみられる機体が飛来したため、台湾軍が照明弾を発射したということです。

台湾の国防部は「台湾を封鎖するのも同然だ」と反発、台湾軍も厳戒態勢に入っています。

一方、アメリカは中国に自制するよう改めて求めました。

ホワイトハウス・ジャンピエール報道官「中国がこのようなこと（軍事演習など）をするのは想定していたことだ。我々は情勢を注視し、中国が選択することに対応していく」

ジャンピエール報道官はその上で、「下院議長の台湾訪問には前例がある。中国が危機を高める理由はない」と述べました。