ロシア兵、死者数が急増「食べる物がなく犬を食べている」“出兵拒否“相次ぐ
今、ウクライナ南部に駐留するロシア軍で、ひどい“食料不足” が発生しているといいます。ウクライナ当局によると、あるロシア兵は「犬を食べている」とのメッセージを友人に送ったということです。こうした中、士気は低下し、「出兵拒否が相次いでいる」との報道も…。
■“ロシアの英雄”に何が? ロシア軍・ドボルニコフ総司令官“解任報道”も
有働由美子キャスター
「ロシアによるウクライナ侵攻の戦況を整理します(日本時間6日午前4時時点)。ウクライナ全体の2割をロシア軍が支配している状況です。焦点のセベロドネツクでは、ウクライナ側も『守り抜きたい』と懸命に抵抗して、押し戻しています」
「こうした中、ロシア軍の作戦を統括するドボルニコフ総司令官について、ニューヨークタイムズは『2週間、姿を見せておらず、今も司令官なのか疑問』と報じました。また、ウクライナメディアは『既に解任された』と伝えています。ドボルニコフ総司令官は『ロシアの英雄』とまで称された人ですが、何があったのでしょうか?」
小野高弘・日本テレビ解説委員国際部デスク
「本当なら、ロシア軍は、ドボルニコフ総司令官の下で態勢を立て直して、ウクライナの広い範囲を一気に制圧する腹づもりでしたが、そうはなっていないのが事実です」
有働
「それは、どうしてなのでしょうか?」
小野
「今、ロシア軍では死者数が急速なペースで増え続け、少なくとも1万5000人ものロシア兵が死亡したと分析されています。巨大な部隊を率いる指揮官も、10人前後が前線で死亡したと言われています」
■ロシア兵「食べる物がなく、犬を食べている」 “出兵拒否“相次ぐ
小野
「さらに、“食料不足”もひどいことになっているということです。ウクライナ保安庁によると、南部に駐留するロシア兵が友人に宛て『食べる物がなく、犬を食べている。きょうはヨークシャーテリアを食べた』とのメッセージを送ったということです。どこかでペットとして飼われていた犬を食べたんでしょうね」
有働
「信じたくありませんが、そこまで追い詰められているということでしょうか」
小野
「そんな状況ですから、当然、士気は低下し、“出兵拒否“が相次いでいるということです。英・BBCによると、ウクライナに行ったロシア兵が『2度と行きたくない』と拒否し、弁護士に相談する事例がとても多いといいます。その1人は『世界最強のロシア軍だと思っていたが、暗視スコープなどの基本的な装備すらない。ショックを受けている』と話したということです」
■“次々と首をすげ替える”プーチン大統領 「ロシア軍が困難な状況」分析も
小野
「第2の都市・ハルキウを制圧できなかったとして、戦車部隊の指揮官は解任されたとみられています。また、ロシアが誇る巡洋艦『モスクワ』が沈没したことを受けて、黒海艦隊の司令官が解任されたとみられています」
「このように次々と首をすげ替えても、結局、『プーチン大統領が軍事作戦の細かい戦術決定にまで首を突っこんでいるために、ロシア軍が困難な状況にある』との分析もあります。そうしている間に、ウクライナ市民の、普通の暮らしが、むちゃくちゃに壊され続けています」
有働
「そもそも、この軍事侵攻が無理筋だからこそ、ロシアのいろいろな所でひずみが大きくなっているわけで、一刻も早い“停戦”が賢明だと思います」
(6月6日放送『news zero』より)