北朝鮮は15日夜、故・金日成主席の生誕110年に合わせ、花火などの祝賀行事を行いました。今のところ軍事パレードなどの実施は確認されていません。

朝鮮中央テレビは、午後7時から生中継で平壌の金日成広場で行われた若者たちによる夜会と呼ばれる祝賀会の様子を放送しました。その後、花火の打ち上げも行われました。

一連の行事で金正恩総書記の姿はなく、出席しなかったものとみられます。

ただ、15日朝から始まった放送では、故・金日成主席の記録映画に加え、金正恩総書記が建設を主導した住宅の竣工（しゅんこう）式の様子を繰り返し放送し、権力を継承して10年となった正恩氏の実績を印象づけています。

一方、韓国メディアは今のところ北朝鮮がICBM（＝大陸間弾道ミサイル）の発射や、核実験を行う兆候は捕捉されていないと報道。軍事パレードについても今月25日の軍の記念日に行われる可能性が高いとしています。

まずは国内向けに祝賀ムードを高めることを優先したものとみられますが、先月から北東部の核実験場では、復旧の動きが進んでいて、今後も関係国で核実験やミサイル発射への警戒は続くことになります。