「ゼロコロナ」目指す中国で、日本人の「動画の第一人者」が見た「北京五輪」とは?
中国で日本人のネット動画「第一人者」と言われているドキュメンタリー監督の竹内亮さんがつくった北京五輪の作品が公開されました。竹内さんが特別許可を得て、取材したのは「ゼロコロナ」を目指す中国の姿。東京よりも厳格「管理」下の北京五輪選手村とは?
9年前に中国に移り住み、中国でSNS総フォロワー数が600万人を超え、影響力がある日本人として知られるドキュメンタリー監督の竹内亮さん(43)。
去年の夏、日本に一時帰国した際には、東京五輪を取材。
公開した動画「双面オリンピック」は、去年末までに約2000万回の再生回数となるなど、中国で大きな反響を呼びました。
東京大会と比べて、北京五輪はどうなのか?竹内さんは開催直前、北京市内にある選手村を訪ねました。
■東京大会よりも厳格な「管理」
北京五輪は選手や大会関係者を外界と隔離する「バブル方式」を採用していますが、実は東京大会よりも厳格化した「閉環(クローズド・ループ)管理」方式を取り入れています。
東京ではバブル外のコンビニで買い物する関係者の姿がたびたび報じられましたが、北京では選手や大会関係者だけでなく、報道関係者も中国を離れるまでクローズド・ループから出ることはできないのです。
選手村のコンビニを訪ねると、レジのブースがアクリル板でぐるりと覆われていて、客が商品を買う時はレジブースの内側にバーコードを向け、アクリル板の中からバーコードを読み取ってもらう仕組みになっていました。
■宿泊マンションに多数のVRゲーム
そして竹内さんが驚いたのは、選手が宿泊するマンションの地下に大きな娯楽スペースが設置されていることでした。
卓球台やビリヤードなど、数十種類のアクティビティに加え、多数のVRゲームも用意されています。
VRの中身とは…なんと。
中国政府が開発に力を入れている、深海事業や宇宙事業にちなんだ潜水艦や宇宙船での旅、そして西安の兵馬俑、敦煌の莫高窟など中国各地の観光地巡り、さらにはスキーが体験できるものなど。
試合の間にそんなに「遊ぶ」時間があるのかと心配になるくらい揃えられていたといいます。
さらにマンション全館がバリアフリーとなっていて、ドアはすべて引き戸で、戸棚も体で押せば開く仕組みに。
まさに世界に最新の技術や取り組みアピールする形の選手村。
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