中国で長年にわたり活動してきた人権派元弁護士が、懲役3年の有罪判決を言い渡されたことが分かりました。

関係者によりますと、江蘇省蘇州の中級人民法院は29日午前、国家政権転覆扇動罪に問われている人権派元弁護士・余文生さんに懲役3年の有罪判決を言い渡したということです。

また、妻の許艶さんも懲役1年9か月の有罪判決を言い渡されました。

余さんと許さんは去年4月、ドイツの外相が中国を訪問した際の関連イベントに出席するため北京の駐中国EU代表部に向かう途中、警察に身柄を拘束されていました。

余さんは2018年にも憲法改正など政治改革を求める公開書簡を発表したあと拘束され、2020年に今回と同じ罪で懲役4年、政治権利剥奪3年の有罪判決を受けています。

余さんは2015年7月に一斉拘束された人権派弁護士の弁護を引き受けていて、その後、事実上弁護士資格を取り消されるなど、当局からの圧力を受けていました。