×

イラン「ヒジャブ」未着用の少女が暴行受け重体 当局は否定し、両親は「倒れたところを運び出された」と話すも…人権団体は「監視を受けている」と非難

2023年10月5日 14:08

イランの人権団体は3日、女性の髪を覆うスカーフ「ヒジャブ」を着用しなかった少女が当局から暴行を受け、重体となっていると発表しました。

ノルウェーに拠点を置くイランの人権団体によりますと、イランの首都テヘランで1日、「ヒジャブ」を着用しなかった16歳の少女が、列車の中で当局から暴行を受け、意識不明の重体となっているということです。

一方、イラン当局は、暴行の事実を否定していて、少女の両親は、地元メディアに対して「娘は列車内で倒れたところを乗客らによって運び出されただけだ」と話しています。

人権団体は、これに対して、「少女の両親のインタビューは、当局からの脅迫を受けている中で行われたものだ」とした上で、「少女の家族は、当局から携帯電話を没収されるなど、監視を受けている」と非難しています。

イランでは、去年9月、「ヒジャブ」の着用が不適切だとして警察に拘束されたマフサ・アミニさんが死亡したことをきっかけに大規模な抗議デモが相次ぎ、当局が監視カメラの設置などで規制を強めています。