徳島へ避難してきたウクライナ人夫婦はいま...ロシアのウクライナ侵攻から3年経過【徳島】
2022年2月24日 ロシアによるウクライナ侵攻始る
2022年2月24日、ロシアによるウクライナ侵攻が始まって3年、戦闘終結の見通しはいまだ暗いままです。
国連機関などによりますと、ウクライナではこれまでに子ども650人を含む約1万2700人の民間人が死亡しています。
戦火に包まれた祖国を逃れ、遠く離れた地に暮らすウクライナの人たちは、今、何を思うのでしょうか。
徳島で暮らすオレナ・ソコロバさん
日本人男性と結婚したオレナ・ソコロバさんは15年ほど前から徳島県鳴門市で暮らし、現在は松茂町の病院で看護助手をしています。
そのオレナさんの知人であるラリサ・ソコロバさんとアナトリイ・ソコロバさん夫妻は、3年前の5月、彼女を頼って徳島へ避難してきました。
(アナトリイ・ソコロバさん)
「徳島はきれいな街です、とてもきれい」
(ラリサ・ソコロバさん)
「自然が素晴らしいです。眉山が好きです、人が親切です」
2人が暮らしていたのはウクライナ東部のドネツク州、ロシアが一方的に併合を宣言した4つの州の1つです。
(アナトリイ・ソコロバさん)
「(戦争が始まって)ショックだった」
(ラリサ・ソコロバさん)
「まさか戦争が起こるなんて思っていなかった。私たちが徳島に避難した後、私たちの街にあった家々は全て壊された。友達はたくさん亡くなった」
避難から2か月後、ウクライナの自宅はロシア軍の爆撃で全壊しました。
現地には子どもたちが…一日でも早く祖国の土を踏める日を
現地には今も子どもたちが暮らしていますが、戦争が終わるまで会うことはできません。
(ソコロバさん夫婦)
「子どもと友達と兄弟(に会いたい)」
(アナトリイ・ソコロバさん)
「会って抱きしめたい」
(ラリサ・ソコロバさん)
「お話したり、ご飯も食べたい」
(アナトリイ・ソコロバさん)
「少しお酒も」
(ラリサ・ソコロバさん)
「帰りたい、帰りたい」
(アナトリイ・ソコロバさん)
「でも、まだ帰る場所がない」
戦争は、いつの時代も私たちから多くのものを奪っていきます。
住む家を、日常を、そしてかけがえのない命を。
(アナトリイ・ソコロバさん)
「人々が死んでいる。平和な人々が死んでいる。多くの若者が死んでいる」
(ラリサ・ソコロバさん)
「私たちは、戦争が終わって平和を取り戻し、人々が平和に暮らせるようになってほしいと考えている。(戦争は)とても怖いから考えたくもない、もう二度とやりたくない」
3年が経ち、いまだ終わりの見えない戦闘の日々。
ソコロバさん夫妻が、祖国の土を踏める日が一日も早く訪れることを。
アメリカがトランプ政権となった今、「早期停戦実現を目指す」として改めて注目が集まっていますが、どうか大国の思惑に翻弄されることなく、ウクライナに平和が戻ることを祈ります。