【一覧で見る解説】自民党 新執行部の顔ぶれ固まる
13日に行われる予定の自民党役員人事を前に、新執行部の顔ぶれが固まりました。岸田首相は、副総裁、幹事長、政調会長は留任させ、選対委員長には小渕優子氏を起用する方針です。
■新執行部に内定した顔ぶれ
副総裁 麻生太郎(82) 麻生派 衆<14> 留任
幹事長 茂木敏充(67) 茂木派 衆<10> 留任
政調会長 萩生田光一(60) 安倍派 衆<6>留任
総務会長 森山裕(78) 森山派 衆<7>参<1>
選対委員長 小渕優子(49) 茂木派 衆<8>
※<>の数字は当選回数です。
■解説
岸田首相は小渕氏の起用で「刷新感」を出したい考えですが、自民党内からは「政治とカネの問題を抱えていて支持率は上がらないだろう」とさめた見方も出ています。
岸田首相としては、小渕氏の起用で茂木幹事長が力を持ち過ぎることをおさえたい狙いがあります。
岸田首相は当初、茂木幹事長の交代を検討しましたが、麻生副総裁の反対もあり踏み切れませんでした。来年秋に自民党総裁選を控える中、岸田首相はポスト岸田への意欲を隠さない茂木氏が力を持ち過ぎることを警戒しています。
そこで、茂木派に所属していて派内からは将来の総裁候補との声も上がっている小渕氏を起用することで、茂木氏を牽制することを狙ったんです。小渕氏の起用は、実は1年前も検討されましたが、茂木幹事長の強い反対もあり実現できなかった経緯があり、今回は岸田首相が押し切った形です。
ただ、小渕氏に関しては、自らの政治とカネの問題で経済産業相を辞めた際の対応をめぐり「説明をきちんと行わなかった」との批判が根強くあります。
また、政権の骨格は維持したため、自民党幹部からは早くも「あまり変えないんだったら人事をやらなくてもよかったんじゃないか」といった声も出ています。