国会きょう事実上閉幕 野党側“議論深まらず”批判強める
自民党の裏金事件を受け、政治資金規正法改正の議論が最大のテーマだった通常国会は事実上、21日に閉幕します。政治不信の払拭に向けた議論はどこまでできたのか。
岸田総理が「火の玉」になると目指した政治資金規正法改正はなんとか実現した一方、野党側からは「抜け穴だらけ」という批判があるなど、本質的な議論は深まらないままでした。
自民党にかつてない逆風が吹き荒れた通常国会ですが、今の国会での解散は見送られることになり、国会は静けさに包まれています。
岸田総理は21日午前、参議院の自民党の集会に顔を出しました。20日に自民党の集会に出ずに批判を受けたため、急きょ出席を決めたということで「引き続き政治改革を頑張ります」などとあいさつしたということです。
「政治とカネ」の議論に多くの時間が割かれた中、支援金制度を盛り込んだ子ども・子育て支援法や、こどもへの性暴力を防ぐための「日本版DBS」を導入するための法律なども成立し、政府提出法案の成立率はおよそ98%でした。
立憲民主党 泉代表
「自民党に大迷惑を被ったというのが今国会ですね。その意味では本当に少子化対策も教育の無償化も、もっと議論をしたかったですね」
規正法の改正をめぐり立憲民主党は、自民党案を「抜け穴だらけ」と批判した一方、野党案も「非現実的な案」として与党側に受け入れられることはありませんでした。
与野党共に政治不信の払拭に向けた姿を十分に見せることができないまま、国会は閉幕することになります。岸田総理は21日夕方、この国会を総括する会見を行う予定です。