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NHK放火殺人事件の報道 BPO問題なし

2022年1月18日 19:25

BPOはNHKの放火殺人事件の報道で、被害者男性の人権侵害がなかったか審理してきましたが、18日、人権侵害も放送倫理上の問題もない、とする判断を下しました。

審理されていたのは、NHK宮崎放送局が2020年、宮崎市内での住宅火災について、死亡した男性2人の間に何らかの金銭的トラブルがあり、片方がもう一方を殺害した疑いが強まったと報じたものです。

「何らかの金銭的トラブル」という表現が使われたことで、被害者男性にも非があるように聞こえるなどとして、被害者男性の弟がBPOに申し立てていました。

BPO人権委員会はニュース原稿や映像も精査し、「放送全体として見れば、被害者男性に非があったと示唆しているわけでもなく、加害者も死亡している中、複数の捜査関係者に取材した上で、『何らかの金銭的トラブルがあった』と警察の認識として伝えている」などと判断。

NHK側に、人権侵害も放送倫理上の問題もなかったと結論付けました。なお、意見書でBPOは、「トラブル」のように色んな受け止め方がされる言葉を事件報道の常とう句のような形で、安易に用いないよう、テレビ局などに求めました。