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菅・小沢対決回避模索も会談の実現は不透明

2010年8月30日 14:34
菅・小沢対決回避模索も会談の実現は不透明

 9月の民主党代表選挙で党内の亀裂を裂けるため、菅直人首相と小沢一郎前幹事長の直接会談を模索する動きが出ている。しかし、両陣営ともすでに準備を加速させていて、歩み寄りは難しいとの見方が出ている。

 29日夜に菅首相と会談し、小沢氏との直接会談を提案した鳩山由紀夫前首相は30日朝、会談の実現に期待感を示した。蓮舫行政刷新相が「それぞれ(党内に)影響力をお持ちの方たちが会って話をするというのは大切なことだと思います」と述べるなど、民主党内では、党が分裂する可能性もあるとして、対決回避を求める声が強まっている。

 一方の小沢氏は30日朝、議員会館に入り、一時、自身の出馬を模索した鳩山グループの海江田万里衆議院議員らと会談した。海江田氏はここで小沢氏を支持する考えを伝えた。小沢氏は午後、議員会館で鳩山氏と輿石東参議院議員会長と会談し、菅首相との直接会談に応じるかどうか対応を協議した。小沢グループではすでに9月1日の告示に向けて動き出しており、出馬の見送りは難しいとの見方が出ている。

 菅首相周辺は「会談は断る話ではない」としているものの、小沢氏サイドが求めている小沢氏の要職での起用や仙谷由人官房長官や枝野幸男幹事長の更迭には慎重論が根強くあり、菅・小沢会談が実現するかどうかは依然不透明な情勢。