ＴＰＰ（＝環太平洋経済連携協定）への交渉参加をめぐり、民主党は９日、党の意見をまとめることにしている。それを前に、党のプロジェクトチームの役員会は８日夜、交渉参加については「政府が判断する」などとする素案をまとめた。

　関係者によると、プロジェクトチームがまとめた素案では、党内に慎重な対応を求める意見が根強いことを指摘した上で、交渉に参加するかどうかについては「政府が判断する」としているという。推進派と慎重派との意見の隔たりが依然として大きいことから、双方の主張に配慮したものとみられる。プロジェクトチームは、９日夕方に総会を開き、この素案を示した上で党の意見を取りまとめたい考え。

　野田首相は、ＴＰＰ交渉への参加に意欲を示しており、党の意見がまとまるのを待って、１０日にも記者会見を開き、自らの考えを表明することにしている。