野田首相は１７日夕方、ＡＳＥＡＮ（＝東南アジア諸国連合）に関連する首脳会議など一連の国際会議に出席するため、政府専用機でインドネシア・バリ島に向けて出発した。

　野田首相「今般、ＡＰＥＣ（＝アジア太平洋経済協力会議）で、ＴＰＰ（＝環太平洋経済連携協定）交渉参加に向けて関係国との交渉に入るという方針を示しましたが、あわせて日中韓のＥＰＡ（＝経済連携協定）も大事だと思うので、そういう議論ができればいいと思いますし、日中韓だけでなく、ＡＳＥＡＮ＋３とかＡＳＥＡＮ＋６といった中で、ＦＴＡＡＰ（＝アジア太平洋自由貿易圏）に向けた取り組みの必要性もあるので、そういう議論ができればと思う」

　今回、日本とＡＳＥＡＮ諸国との首脳会議では、ＡＳＥＡＮ域内での人や物資の移動を容易にするインフラ整備への支援態勢や、東日本大震災の経験や教訓を地域全体で共有した防災協力などについて意見交換が行われる。

　また、今回から初めてアメリカとロシアが参加する東アジアサミットでは、台頭する中国を念頭に海洋の安全保障についても話し合われる見通しで、アメリカ・オバマ大統領自らがアジア太平洋地域への関与についてどの程度踏み込むかが注目される。