消費税増税議論 何パーセントに?
消費税率を何年後に何パーセントへ引き上げるのか、民主党内で12日から議論がスタートしました。野田首相は年内メドのとりまとめを目指していますが小沢元代表が異論を唱えています。
7日、母校である早稲田大学の学生団体「鵬志会(ほうしかい)」が主催する“早稲田政治祭”に登場した野田首相。
野田首相「早稲田大学政経学部、政治学科を大変優秀な成績で…」
おー!?そうだったんですね!?さすが野田首相!
野田首相「…卒業した友達がいます」
あらら。でも会場は笑いの渦です。
野田首相「乗り越える山はいっぱいありますけど、一つ一つ乗り越えて」
20分間にわたり後輩たちの前で熱弁を繰り広げました!
しかしその2日後。9日の参院本会議で一川防衛相、そして山岡消費者担当相に対する問責決議が可決。
落ち着かない様子の一川防衛相に、民主党・柳田稔議員が「さあ~来年の通常国会もがんばろう。一川さん。しっかりやろうね」と、声をかけました。
そして、記者にこの問責決議に関して「その件について長官・総理と意見交換はあったか」と、質問された民主党・前原政調会長はこう答えました。
前原政調会長「ございません。はい、どうも。あっ!」
お辞儀した拍子にマイクに鼻をぶつけてしまいました。
まずは辞任を、と要求する野党側。
自民党・谷垣禎一総裁「一川大臣と山岡大臣をどうするか。そこからですね」
しかし、両大臣は…
山岡消費者相「職務に全力を尽くしてまいります」
一川防衛相「そういうこと(問責)にこだわらず、責任を持って対応する」
まだまだ続投希望のようです。
そんな中、野田首相にとって悩ましい問題が。
民主党・小沢元代表「だって約束と違うことをするわけでしょ?約束を反故にするわけでしょ?契約違反だ、いわばね」
11日の記者会見でこう語った小沢元代表。小沢元代表のいう契約違反とは消費税増税のこと。野田首相は消費税増税を巡る政府・民主党の意見を、年内をメドにまとめたい考えです。
しかし小沢元代表は、12日も側近議員らに対し「今、消費税増税の話をするのはおかしい」と話したといいます。
果たしてどういう思惑があるんでしょうか。
さらに、「今、増税なんて、とんでもない」と書かれた文書が。
小沢元代表の側近議員が消費税増税に反対する署名を集めているのです。
一方、永田町の外でも厳し~い声が。
11日、地元・兵庫県を訪れたのは民主党の岡田康裕議員。野田グループに所属する1年生議員です。消費税増税への理解を訴えますが、肝心の“民意”はこうでした。
「税を上げることばっかりじゃなしにね、中身をもうちょっと切りつめて欲しいね」
さらに
「公務員の給与削減。2割削減。絶対にやってほしいわ」
岡田議員「マニフェストに書いてありますしね」
「それをやらんことには税金上げたらあかんのちゃう」
この意見に岡田議員は…
岡田議員「やっぱり気持ちの問題が大きいんじゃないんですかね。数字で見て厳しい財政状況は分かっとんねんけど…分かっとんねんけど、でもというところの気持ちのひっかかりの部分が」
消費税増税への理解を得るのは一筋縄ではいかないようです。
難航が予想される消費税論議。民主党執行部からはこんな声が。
前原政調会長「解散総選挙を求める野党、そして真摯な議論になかなか応じてもらえないという状況が仮に生まれてくるとするならば、最終的には総理のご判断されることにはなりますが、私は日本の政治も大きく変わる可能性があるのではないかと思っております」
12日に開かれたジャパンサミット2011。そこで行った基調講演の中で前原政調会長はこう述べました。
対する野党側の見解はというと、13日のワシントンでの講演にて、自民党・石原幹事長が英語でこうスピーチしていました。
石原幹事長「自民党も民主党に対し(消費税増税は公約違反なので)総選挙を行うべきと迫っています。政局的にはまず年度末の3月が第一の山場となります」
野田政権が推し進める消費税増税案に、慎重な意見が飛び交かっています。